番外編・川汲峠の怪

チョット怖い友人の話・・・数年位前の話です。友人が息子さんと夜釣り行った時の話です。

その釣り場へ行くには川汲峠(かっくみとうげ)を通るんです。ここは事故と霊が出ると有名な

ところなんですが、その日は急に悪天候になり夜の9時前に切り上げたんです。峠の入り口

付近には民家が点在してて最後の民家の所まで来たとき、バス停の横で、痩せたおばあさ

んが頭を下げながら手を振っていました。友人は何かなーと思っておばあさんの横に車を止

め話を聞くと函館の息子さんの所へ行きたいのだが、数分前に最終便が出てしまい、困って

いたとの事、友人は早速おばあさんを車に乗せ峠へ入りました。峠に入ると街灯もほとんど

無く明かりは、車のライトだけでした。いつもは、釣り仲間とワイワイ言いながら走る道なので

すが、今日は天候も悪く何となく気が重い感じでした。息子さんは疲れたのか、ウトウトしは

じめ、おばあさんは一言も喋らないし、そして悪いことに霧まで立ちこめてきました。友人は

何下にバクミラー越しにおばさん見ると、じっとうつむいて何かを思いつめている様子だった

そうです。そして峠のなかばあたりまで来ると、霧は益々濃くなる一方でした。その時です、

寝ていたはずの息子さんが友人の袖を引っ張っているのです。友人が息子さんの方を見ると

青ざめた顔でふるえて小さな声で何か言っているのでした。これはただ事ではないと思い息

子さんの方へ顔を近づけてよーく聞くと「おばあさんの・・・おばあさんの・・あぁ〜・・・おばあ

さんの・・あぁ〜し・・・足が・・無い」と絞り出すように言うのです。この時友人は驚きと共に頭

の中を色々なことが駆けめぐったそうです。特に先祖の墓参りはここ数年行ってない事、神

棚のお水を変えてないとか、後悔の念が湧き心の中で何度も手お合わせたと言います。そ

の時ふと友人は数週間前に読んだ雑誌のことを思い出したのです。・・・その雑誌とは心霊

に関することでした。その下りで「もし貴方が霊に遭遇したら、退散させる方法@お経を唱え

るA明りを点けて明るい話題で騒ぐBその場を立ち去るC大きな声を出す」友人は考えた結

果、この場で出来ることそれは大きな声で霊を威嚇するしか無いと思ったそうです。そして彼

はこの先にある車の休憩場所でそれを実行する事にしました。何故ならそこは峠で唯一街

灯が点り明るい場所だったからです。・・・休憩場所迄わずか1分足らずだったのですが、友

人は何十分にも感じたと言いいます。そしてやっと休憩場所にたどり着いた友人は、街灯の

一番明るい場所まで行くと、車をおもむろに止め、そして有りだけの勇気と声を出し、 振り向

きざまに大きな声で 「おば・・おばば・・コノー」と言って後ろを見たとたん我が眼を疑がってし

まった。そこにはびっくりした顔のおばあさんが、ちょこんとシートの上に正座していたからで

す。(足が見えないのは当然)・・・後は言うまでもなく平謝りし息子さんの家まで送り届けた

そうです。おばあさんの話によると孫の誕生会を明日予定で、息子さんが向かえに来る事に

なってましたが、早く行きたくて昆布(漁業)の仕事を終えバス停にいたそうです。車に乗って

から黙っていたのは、疲れて居眠りしてたそうですよ。恐怖と笑いは紙一重ですかね(^_^;

アハハ…



よろずや

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