この画像は合成したものです
私は、この話をHPにUPするかどうか、つい先程まで迷っていた。と言うのも、私が今まで体験した事、また体験した方より聞いた話の中で5本の指に入る位、怖い話だからである。でも敢えて今回UPしようと思ったのは、この話の体験者であるKさんが、3年以上もの封印を破って話してくれたからである。


この話は、3年前の6月にさかのぼる。当時Kさんは、通常の勤務の傍ら、週末には運転代行のアルバイトを

していた。その日は朝から霧雨模様で、その状態が夜まで続いていた。

やはりこの天気では飲み歩く人も少なく、通常より1時間近くも早く仕事が切りあがったので、Kさんは日課にな

っていたコンビニでの夜食を買う為、この日も、いつもの様に駐車場に車を入れ、いつものように何気なく車から

降りた、しかし今日はいつもとは何か違う。Kさんが周りを見渡すと、店の前の一番はじに置かれている公衆電

話で、白いコートを着た髪の長い女性が電話をかけていた、この場所は店内の明かりがちょうど死角になり他よ

り若干薄暗い感じであった。Kさんが女性のほうを見ながら、つぶやいた「こんな遅い時間に・・・」その瞬間その

声が聞こえたように白いコートの女性が、ゆっくり振り向いた。その様子は、スライド写真をスクロールするように

髪のゆれや、身体の動きが全くなかったのである、顔はぼんやりしていたが、目元だけはハッキリしていた。

目は切れ長で、まばたきひとつせず、じっとこちらを見ていたと言う。Kさんは「この女、気味が悪いな〜」と思い

ながら女性の目から視線をそらし下にやった。するとコートの下から出ているはずの足が無いのである。

でもその時のKさんは何故かわからないが冷静だったと言う。

ただ女性の目だけが脳裏に焼きつき早く店内に入ろうと思った。その時の状況は時間にしてわずか1〜2分だっ

たにもかかわらず、何十分にも感じたと言う。店のドアを開けた瞬間、店内の明かりがフラッシュのように眩しく

目に刺さり、我に返ったような感じがした。と同時に今有ったことを否定したい衝動にかられた。外の状況は普

通の女性が電話をかけているだけだと、自分に納得させたい気持ちにかられた。Kさんは恐る恐る店の窓越し

に電話のほうを見た。しかし、たった今までそこに居たはずの女性が居ないのである。Kさんは、女性の姿を確

認するため、店を飛び出し道路やあたりを探した。午前2時過ぎ開いている店も当然無く、人通りも全く無かった

と言う。Kさんは、急に怖くなり買い物もしないで真直ぐ自宅に帰り、蒲団をかぶって寝た。しかし当然一睡も出

来なかったと言う。Kさんは、その日を境にいろいろな霊体験をする事になったと言う。


私はこの話が終わったとき、Kさんに3年もなぜこの話を封印していたのか尋ねた。
するとKさんは「もちろんこの後、怖くて友人や知人にこの話をした。しかし皆一様に見間違いだとか、
疲れていたとか、ひどい時にはノイローゼ扱いまでされた」それ以来二度と人前で話す事は無かったと言う。
全てを話し終えるとKさんは憑き物が取れたようにスッキリした表情で、私に「有難うございました。
今迄真剣に最後まで聞いてもらったのは初めてです、何かスッキリしました」と言うと秋晴れの澄み切った空気
を胸一杯吸込むと笑顔で去っていった。

皆さんは科学で解明できないことは信じませんか?私は、全て有り得る事と心の中で思っています。
最後にこの女性のご冥福とKさんのご幸運を祈りこの章を閉じたいと思います。


この画像は合成したものです。

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